2024年4月20日(土)~6月29日(土)
休館日 火曜日 ※4/30は開館
河口湖美術館では『宮崎 進 沁みる大地-シベリアー』を開催いたします。
シベリア抑留という、現在では想像もつかない過酷な実体験を、画家 宮崎進は生涯を通して表現していくことに没頭しました。
第二次世界大戦の末期、ソ連軍の日ソ不可侵条約を破棄した突然の参戦により、俘虜になった日本人は57万人以上にも及ぶといわれています。その中でも、最も過酷な状況で、シベリアに4年間も捕虜として囚われた体験を持った画家の記録には、胸を打たれるものがあります。その心境は画家としての信念であり、身体に沁み着いた表現でありました。
宮崎は、終戦後、昭和24年年末にナホトカから舞鶴へ興安丸で引き揚げた後、故郷徳山へ戻りますが、生活は困窮を極め、度々北陸から東北、北海道を放浪する旅に出ていました。昭和30年、寺内萬次郎に師事し光風会で活躍、昭和45年には洋画壇の頂点ともいえる「安井賞」の栄誉を《見世物芸人》で得ています。昭和47年には光風会を退会して、しだいにシベリアシリーズだけに没頭していくこととなりました。
このたびの展覧会では、そのシベリアシリーズでの展開をご覧いただきたく、85点で構成いたします。ぜひこの機会にご高覧賜りますようお願い申し上げます。
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